忙しくても栄養満点の魚料理を食卓に
「となりの魚屋さん」の母体である有限会社エスペランスは、2005年に起業しました。
きっかけは、地域の第一次産業に携わる人たちと、「地産外商(地域で採れたり生産したりしたものを地域外で販売する取り組み)」を目的にグループを結成したこと。
豊かな瀬戸内海で育ったおいしい魚を、新鮮なままいろんな人にお届けしたい、という強い想いがありました。
一方、当時、すでに子どもが3人いました。
末の子は生まれて間もない頃。
仕事のせいで生活が不規則になり、なかなか料理もできず、お弁当やお惣菜で済ませるしかない日も。
お弁当やお惣菜が続くと、子どもたちが徐々に食べてくれなくなってしまいました。
日ごとに「料理したい。手作りのごはんを食べさせてあげたい」という思いが募っていきました。
そんな経験がきっかけで、調理しやすく、時間がない日でも手間をかけずに食卓に並べられる商品を開発しようと思いました。
そこで生まれたのが『となりの魚屋さん』と『ぐ~るぐる』という2つの自社ブランド。
『となりの魚屋さん』は素材のみ、『ぐ~るぐる』は素材だけでなく調味料も付属しているので、お客様のライフスタイルや好みに合わせてお選びいただけます。
素材は自然由来の身体にいいものを選び、味わう楽しさも得られるようにしています。
また、とくにこだわったのは子どもでも食べやすいこと。
子どもの小さな口でも食べられるようあらかじめ小さめに切ったり、箸がまだじょうずに使えない子でも食べるのを嫌がらないよう骨を抜いたりしています。
食品ロス問題に向き合う
わたしたちの健康を支える「食」。
それは、地球上のあらゆる資源と同じように限りがあります。
現代だけでなく、わたしたちの子どもの世代、孫の世代、さらにその先の世代へ、自然で健康的な「食」を残したい。
魚にも、商品化する過程でどうしても捨てるしかなかった部分があります。
それを活用したおさかなチップスを企画中。
食品ロスを減らすだけでなく、栄養満点のおやつになります。
商品化に成功した際にはぜひご賞味ください。
魚を通して子どもたちに伝えたいこと
“ぎょしょく”という言葉をご存知でしょうか?
「魚食」ではなくあえてひらがなで書くことで、魚に関する7つの“しょく”、「触・色・職・殖・飾・植・食」をあらわします。
伝統文化
これらを通して、魚の生産から消費、そして生活文化などを学ぶというものです。
山が元気になると、その栄養が滲みだす海も元気になります。
海が元気になるとおいしい食が生まれ、家族も元気になります。
わたしたちの健康は、そんな循環の中でこそ成り立っているのです。
魚を通して、食について、ひいては生きることについて、子どもたちに伝えていきます。